要約
Factory Simは、自社の生産を対象にした離散事象シミュレーションです。工程、工程順序、バッファ、作業者、車両、シフト、故障、不良を扱います。ラインを変更する前に、OEE、スループット、仕掛品(WIP)、リードタイム、納期内に完了したオーダー、ボトルネックを確認できます。
活用場面
こんなときに役立ちます
今の人員とシフトで生産計画を達成できるかを知りたいとき。
本当のボトルネックを見つけ、それを解消すると何が得られるかを検証したいとき。
投資案、レイアウト、人員配置を同じ指標で比較したいとき。
機能
できること
モデル
- 品目、BOM(部品表)、工程順序、製品、納期と優先度を含む生産計画。
- 入出力バッファ、段取りマトリクス、故障モードを持つ工程。
- シフトとスキルを設定した作業者、フォークリフト、手押し台車、AGV。
- サイクルタイム、段取り時間、修理時間は、固定値または分布で設定できます。分布は正規、指数、一様、ワイブル、対数正規に対応しています。
- 約45項目の実行前チェックで、実行に足りないものがわかります。多くはワンクリックで修正できます。
結果
- OEE(時間稼働率、性能稼働率、良品率)、完成数、時間当たりのスループット、平均仕掛品。
- ボトルネックを一文で表示:工程、作業者、車両、部品の合流(組付け)のいずれか。
- 納期内に完了したオーダー、リードタイムの分布、仕掛品の推移、バリューストリームマップ。
- 実行結果にもとづくTOC(制約理論)の改善提案(バッファの拡大、作業者1名の追加など)。どの提案もApply & re-runで適用して再実行できます。
- 分析表はすべてCSVでダウンロードできます。
バリアントの比較と実験
現状をベースモデルとして残し、アイデアごとにコピー上で検証します。決定するまで、ベースモデルは変わりません。
- シミュレーションのバリアント:ベースとそのコピーをバージョンツリーで管理し、設定の違いを項目ごとに一覧表示します。
- バージョンごとの結果を並べて表示し、ベースとの差と最も良いバージョンを示します。
- 条件を1つだけ変える実験:シード数2〜20のモンテカルロ、サイクルタイムを段階的に変えるスイープ、作業者数・車両台数のスイープ。
- モンテカルロの結果:平均、標準偏差、95%信頼区間、p10・p50・p90。
- 次の一段階を加えてもスループットの伸びが2%未満になる点を示す応答曲線と、スループットとリードタイムのパレート表示。
はじめ方
始める手順
- 1
データまたはデモから始める
スプレッドシートをアップロードする、DBR77 IRISから取り込む、手作業でモデルを作る、Demo Factoryを開く、のいずれかで始めます。
- 2
チェックで指摘された点を直す
工程、工程順序、人員、シフトの整合がとれると、実行を開始できます。
- 3
実行・確認・変更
ボトルネックとTOCの改善提案を確認し、その変更をバリアントで検証します。
できないこと
- Factory Simは実行中に設備のライブデータを読み込みません。取り込んだデータや入力したモデルデータで動作します。
- 倉庫の在庫やピッキングはシミュレーションしません。在庫は無制限として扱います。
- モンテカルロを実行するには、時間の分布、不良、故障など、モデルにばらつきの要素が必要です。
- 変更案はTOCのカタログから提案します。最適化ソルバーによる計算は行いません。
よくある質問
- Factory Simとは何ですか?
- DBR77 Digital Twinに含まれる離散事象シミュレーションです。工程、工程順序、バッファ、作業者、車両、シフト、故障、不良を時間軸で動かし、OEE、スループット、WIP、リードタイム、納期内に完了したオーダー、ボトルネックを報告します。
- 確率的シミュレーションとは何ですか?
- 時間や故障を、固定の平均値の代わりに分布で扱うシミュレーションです。Factory Simは正規、指数、一様、ワイブル、対数正規の各分布に対応しています。2〜20個のシードでモンテカルロ実行を行うと、結果のばらつきがわかります。
- 始めるにはどんなデータが必要ですか?
- 品目、BOM、サイクルタイムを含む工程順序、工程、製品、生産計画です。人員が必要な工程には、シフトと作業者も加えます。これらはExcelテンプレートに記入するか、DBR77 IRISから取り込めます。
- 複数の案はどう比較しますか?
- 案ごとにモデルのバリアントを作って実行し、結果をベースと並べて比較します。サイクルタイムや作業者数など、1つの設定を段階的に変える実験もできます。